発泡スチロールの特長
機能特性
4つの機能特性
発泡スチロールには、あまり知られていない優れた特性があります。
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1.省資源
発泡スチロールは石油と空気でできています。
体積のうち98%は空気で石油はわずか2%のため、省資源性にとても優れています。
発泡スチロールを利用することによって、木材の大量消費をも防ぐため、木材資源の節約にも役立っています。 -
2.断熱性
非常に高い断熱性で、内からの熱は逃がさず、外からの熱は入れません。
この断熱性の高さによって、クーラーボックスから住宅用の断熱材など幅広く利用されています。 -
3.耐衝撃性
耐衝撃性に非常に優れており、緩衝材として利用されています。
性能とコストの面から大型の家電品に対して多く見受けられます。 -
4.加工性能
ニクロム線などの電熱線を利用して容易に切断ができます。
またNC加工機で削る事で自由度の高い立体の造形が可能です。
環境
発泡スチロールは燃やしてもダイオキシンは発生しません。
成分のポリスチレンは炭化水素なので燃やすと二酸化炭素と水になるため人体には無害です。
※不完全燃焼をおこすと黒い煤がでます。
熱や溶剤・圧縮により体積を減らす減容が可能で、現在は3つの手法でリサイクルが行われています。
3つのリサイクル方法
リサイクル率は85.7%(マテリアルリサイクル:55% サーマルリサイクル:30.7%)と非常に高い水準です。
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1.マテリアルリサイクル
インゴットと呼ばれるポリスチレンのかたまりに圧縮します。その後、加工しやすいように細かいチップ状に粉砕され、プラスチック製品や再生発泡スチロールとなります。
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2.ケミカルリサイクル(広義ではマテリアルリサイクル)
熱や圧力を加え、ガスや油として再資源化し、化学工場などの原料や燃料として利用します。
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3.サーマルリサイクル
燃焼時に高い熱エネルギーを発生させるため、その熱エネルギーを発電などに利用します。